事故率と運の相関
最近よく聞く「運負け」についてまとめてみたいと思っていたのでこの機会に考えてみました。
ポケモンの対戦では多くの不確定要素があります。追加効果、技外し、追加効果etc…
そしてそれらを相手に引かれてしまった場合に「運負けした~」などという声を聞くことが多々あります。逆もまた然りです。
しかしながら結論から書くと、所謂運が足りないせいで負けたというのは何百試合かに1試合あるかないかぐらいだと感じています。
ではその理由は?
3つの要因(理由)を見てみましょう。
①パーティ構築に問題があり自ら事故要素を増やしてしまっている。
これは僕がパーティを作るにあたり最も気をつけていることです。
ピンとこない方も多数いらっしゃると思うのでサンプルパーティを以下に示してみましょう。
※弱いポケモンの例として書いた訳ではないことをご了承ください。
このパーティ全員に言えることそれは
「Sが遅く、先制技がない」です。それがあまりよくない理由として最も分かりやすいのが雪崩怯みです。怯みは相手にのみ行動を許し自分は行動出来ないので致命的な負け要素であり出来れば避けなければなりません。
次に数値で確認してみましょう。
例えば上のパーティにおいて水ロトムが相手の霊獣ランドロスから岩雪崩を被弾して、返しのハイドロポンプを当てる確率はどれくらいなのか。(雪崩の命中率は考慮しない)
怯まないで行動できる確率 7/10
ハイドロポンプを当てる確率 8/10
↓
7/10 * 8/10 = 56/100 ≒ 1/2
答えが出ましたね。岩雪崩を被弾してからハイドロポンプを当てることのできる確率はおおよそ1/2でした。
タイプ相性で勝っていてもSの関係で負けてしまう可能性もあるということです。
また当たり前のことですが、Sで負けているということは必然的に相手側から攻撃を貰う機会が多くなるということであり、それだけ追加効果をもらってしまう確率も高まるということです。
②命中不安定技の採用
気合玉、ハイドロポンプ、岩雪崩、鬼火、etc
技自体のスペックは高いのに命中は安定していない技はいくつもあります。
これらの技は強いことが多いが故に採用している人も多いのでしょう。
しかし、勝ちにこだわるとなると難しい選択です。例えば気合玉という技を例に考えてみましょう。
気合玉は命中率70%の技です。この技をプレイヤーが選択しなければならない場面はどのようなときか考えた場合ほとんどは不利対面になってる場合が多いです。(例:こちらゲンガー相手バンギラス)またこの技を選択しなければならないということは自分の他のメンバーでその気合玉を打つポケモンに対して有効打がないとも捉えることができます。よって、命中率70%である気合玉が外れた時点でこちらの負けが決定するわけです。
ここでゲーム理論の考え方を引っ張ってきます。気合玉が当たった試合でも確実に勝てる保証はなく、外した試合は負けに繋がるとすれば全体としての勝率(例:レーティングバトル,大会など)は7割を切ります。つまり、対戦で行われる相手プレイヤーとの駆け引き以前に既に3割以上負けているのです。そう、お前はもう死んでいる。
ジャパンカップのような試合数が限られてる短期決戦などにおいては戦う前から3割以上負けているなんて話にならないでしょう。技外しは運ではなく構築力の問題でもあると捉えることも可能になるのです。
上記の文だと誤解を招く危険性があるため追記しておくと、命中不安技は絶対採用してはいけないといったように思われてしまうかもしれませんが、それは違うことをここに記します。例を挙げてみましょう。
私は水ロトムにハイドロポンプを採用しています。それは主な仮想敵を「ヒードラン」にしたからです。ヒードランは鋼、炎タイプのポケモンでこちらの水ロトムは水、電気タイプのポケモンです。一般的なヒードランの型だとこちらの水ロトムに対しての有効打はほとんどありません。急所まで考慮しても水ロトム側が負けることはまずありません。つまりそれだけこちらの水ロトムがハイドロポンプの試行回数をかせぐことが可能となり例え1,2回外したところで大幅なディスアドバンテージには繋がらないと考えたためです。
③気のせい
貴方の運の悪さ、それは気のせいだよ(
ここで言いたいことは、確率は連続しないということです。分かりにくいですね。
例を挙げてみましょう。こちらが流星群を選択して技が外れたとしましょう。そして次のターンも流星群を選択してまた技が外れたとしましょう。2連続で外したから運が悪い~と考えるのも一理ありますが、前のターンに外したからといって、次のターンに当たる確率が増すわけではないので一概に運のせいにはできないと思います。
技を外してしまった場合は外してしまったことを悔やむより、命中不安技を打たなければならない場面を作ってしまったそれまでの立ち回りを見直してみるのもオススメです。
以上のことに気をつければ多少は勝ち負けにも差がでてくるのではないでしょうか。
ここまで読んでくださりありがとうございました。